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外国人にも「居場所」としての『いちょう団地
「多文化」と「共生」へ心をつなごう!
「こころをつなぐ(共生)」思春期キャラバン」 

講師のMYプラザ館長の林田育美さん  
講師のMYプラザ館長の林田育美さん  
車座になり、外国籍住民が体験談  
車座になり、外国籍住民が体験談  
  2月17日(金)夜、いちょう団地集会所で、初めての興味ある会合が開かれた。「こころをつなぐ(共生)」思春期キャラバン」と銘打ち、素晴らしい多文化共生のいちょう団地にするために、住民同士が互いの文化をよく理解し、住みやすい地域にするために、一緒に考えてみませんか?(案内文)という内容。第一部は講演、第二部は参加者によるフリートーク。主催は「いちょう団地地区民生委員主任児童委員協議会」(高野会長)、共催は「いちょう団地連合自治会」(宮崎会長)、後援「多文化まちづくり工房」(早川代表)。

 講師はつづきMYプラザ(都筑多文化・青少年交流プラザ)館長の林田育美氏。氏はドイツ、南アフリカ共和国に通算10年以上滞在、海外での子育て・PTA活動を経験。平成16年から横浜市都筑区の生涯学習支援センターで活動、平成19年つづきMYプラザ開設に伴い、国際交流・外国人支援・青少年の地域活動拠点という異なる分野を併せ持つ施設の館長に就任、現在に至る。

 今回は、横浜市こども青少年局青少年育成課の「思春期キャラバン」活動の一環として、同じような境遇のいちょう団地の取組みにスポットをあてた。「多文化」と「青少年」という二つの文化の接点をさぐりつつ、心をつなぐ為には「居場所」が必要であることを説き、参加者に「あなたにとっての居場所は?」をインタビュー。ベトナム籍の女性は「日本語を理解するにつけ、いちょう団地が居場所になった」と話す。講師は「多文化とは理解しあうこと、ぶつかり合いがあっても当然。注意することは、言葉を覚えても、文化を理解できたとはかぎらないこと。」「しかし、分かり合える人がいる居場所があれば、心をつなげる」「日本語を教えるときにも押し付けず、母国語に誇りを持ち、日本語は(+一ヶ国語)のつもりで」と語る。

 この後、車座になり、日常接している外国籍住民との体験を全員が披露。当初はお互いの文化・風習が理解しあえず、どうなるかと思ったが、すこしづつ解消されてきた。まだ、自治会の役割分担を分かってもらえず苦労するが、代議員も出てきたし、近いうちに自治会長も・・・との声がある。ある婦人は、「日本国籍を取得するのだが、苗字・名前、とくに子供に分かりやすい名前は?」と相談され、結局一家全員の名前を付けてあげたとのエピソードがあり、みんなで拍手。
 

 宮崎会長は「祭りなどで、多くの方に応援いただいている。高齢者も700人になり、毎年50人位ふえていく。「高齢者サロン」のようなものを立ち上げる予定があるので、ぜひ外国籍の方も含め協力お願いしたい」と挨拶。早川代表は「ここから他所に働きに出た外国籍の若者が、故郷はいちょうと呼べるような環境にしたい」と力説。最後に林田講師は「つづきMYプラザは、住民と外国人との橋渡し的役割だが、ここいちょうは(即共生)!すばらしい生の声を聞くことが出来、良い体験が出来た」と結んだ。参加した50人近くの住民も、それぞれ何かを掴んだ2時間ではなかったろうか。ただ、外国籍住民の参加が少数だったことが、やや残念であった。