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大規模災害での防災の課題は、「自助・共助>公助」。72時間は生存率の壁。救助や支援等の届くまでの時間は、自分自身の力で生き延びる必要がある時間。一人ひとりが、そのことを知り、日頃の備えの大切さを理解することが必要。そして、状況に応じ適切な判断をする知識・技術を身に着け、隣近所、地域と素早く関係を構築し、助け合う行動に移せる人材を育成し、防災減災意識・行動につなげたい、としてこのプロジェクトを始動することとなった。 今回の講座では、「公助の取組みを知る」ことを前提に、@72時間生きるための知恵、A非常食の重要性、B防災力のあるリーダーについて、の講座があり、それらをベースに、参加者がディスカッションするということで、10時から15時30分まで、という長いものとなっていた。
まずはじめに「公助を知る」をテーマに、横浜市総務局危機管理課企画調整担当課長の木村利恵氏が、想定している地震の被害想定、発災直後の公助の状態、ライフラインの被害状況、そして行政としては72時間は人命救助最優先、応急対策に集中する、とした。 72時間活きるための知恵として、危機管理コンサルタントの浅野竜一氏は「家族で考える防災計画」と題し語った。 自助ができなければ共助出来ない。即ち自分の安全確保が最優先。首都直下地震の場合には、政府も行政も被災者になる。 発災時には安否確認よりも事前の家族の約束行動。発災時、まず身・家族の安全確保、避難するかの判断、いっとき避難場所1時間、避難所(防災拠点)3日間、4日以降は自宅といった約束事。 持ち出し品もいっとき避難所には、防災拠点には、自宅といった時間軸で考え、用意する。 道具類は、使い方を考えて、これも時間軸で。情報についても、必要な情報は時間経過で変化。発災直後は、目に見える情報で十分だ。 避難所では役割の割り付けが重要。すべての人に分担。秩序維持上も、それが重要。リーダーが大切。
非常食の重要性については、子育て支援組織「MAMA-PLUG」の代表で、東日本大震災の支援活動などで出会った被災した主婦812人の体験談をまとめた『子連れ防災手帖』を出版したロー紀子氏が講演。 非常食には、そのまま食べられるもの、水やお湯で、熱源が必要なものなどある。問題点としては、乾燥している、価格が高い、使わなかったら、もったいない、塩分が高め、などがある。また乳幼児・高齢者・疾患により食事制限のある非常食は探しにくい。いろいろな非常食を紹介し、また非常用炊飯袋を使った、食事を提供してくれた。 役割としては、生命維持に必要、体の健康維持に必要、心のケア維持に必要など。温かい食事は、安心・安堵感、寝つきがよくなる、前向きな気持ちに、など心と体に良い影響がある。
72時間生き残るミッションとして、3つの設問を参加者に与え考えさせた。@今発災、電気・ガス・水道使えずの状態で、初めに何をするか。A備品・備蓄品の内容が判明。乳幼児、高齢者、妊婦がいる。どんな炊出しをするか。B支援物資の到着は不明。80人分の食料があるが、避難者は100人。どうするか。 防災力のあるリーダーについては、NPO法人よこはま・七つ星の高松清美さんが講義。 災害は、いつ起こるかわからない。自宅にいる時、外出の時、何を準備するか。へ常時からの心構えと蓄えが必要。72時間生き残るために何をするか。家族や地域とのつながりが必要。日頃から顔の見える関係があれば、助け合える。 ディスカッションの部では、今日の3つのテーマ「知恵」、「食」「人」を振り返り、どう考えたか、をグループ別に話し合い、グループ別に発表し合ってた。 |
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