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    横浜市社協、18区社協の共催で地区社協研修
未来につながる人づくり
新桜ヶ丘、太尾地区社協の事例とパネルディスカッション

  村井氏の基調講演
  村井氏の基調講演
 今回の研修は「人材育成」をテーマに、新桜ヶ丘及び太尾地区社協の取り組み事例の紹介を中心に議論が進められた。

 住民がより安心して暮らせる地域にしていくために多様な活動に取り組んでいる地区社協は、地域住民に最も身近な「小地域における地域福祉の推進役」との認識を持つ横浜市社会福祉協議会、同市18区の社会福祉協議会は12月16日(月)午後、関内ホールで地区社協・小地域福祉活動推進研修会を開催した。「組織を元気にするちょっとしたコツ」として進めて3年目の研修会。テーマは「未来につながる人づくり」。

 冒頭、村井祐一氏(田園調布学園大学教授)が、過去2年間の振り返りと今研修の狙いについて基調講演を行った。
 1年目は、地域住民に@地域の実状や地区社協活動を分り易く説明すること、A自分たちが「楽しんでいる」「やりがいを感じている」ことが重要、B地区社協活動への参加・参画の機会を増やすこと、であった。
 2年目は「人づくり」を考えた。すなわち@地区社協活動に関わる人、担い手を増やす。A活動者のやりがいを高めること、であった。それには、まず自分が担い手になった機会はどんなことであったか?、続けている理由は?を考えましょう、ということだった。
 今回は他の団体(自治会・町内会、民児協など)との強い絆づくり(連携や協働)をテーマにする。そして、地区社協活動は、まさに「出あい、ふれあい、つながりあい、ささえあい」など「あい(愛)」の機会を作り出す団体であり活動ではないか、と語る。
両地区社協を入れ、パネルディスカッション  
 両地区社協を入れ、パネルディスカッション  

 地区社協活動の事例発表は、新桜ケ丘地区(保土ヶ谷区)と太尾地区の2地区社協が行った。

 新桜ケ丘は、旭区に隣接し、昭和40年代に戸建て住宅地として開発、人口7千人、2,800世帯。高齢化率28.3%。陸の孤島で不便だからこそ、自分たちでまちづくりをとの意識で、5年前に連合(5自治会で構成)と地区社協を設立。
 連携ということでは、@学校(地域の味方)、A地域防災拠点(民生委員班、機材運営班の設置)、B地域ケアプラザ、C自治会、D民生委、Eスポーツ推進委、F青少年指導員、GNPO、Hボランティア等とのコミュニティづくり。その纏めは活動発表(新春地域交流のつどい)。特に自治会との連携と活動団体のネットワーク作りで、顔の見える関係強化が不可欠。展望としては、活動継続のため、活動者一人ひとりを大切に、感謝の気持ちを伝え、認め合うこと。そして子どもたちを皆で育てていける地域にしたい、と結んだ。

 太尾地区は、11,600世帯、人口24,600人。連合町会長が地区社協会長を、民生委会長が副会長を兼務。評議員には、各町会・自治会、民生児童委、老人クラブ、保護司、青少年指導員、スポーツ推進委、保活推進員、消防団、消費生活推進委、家庭防災員、環境事業推進委、小中学校、PTAといった団体の代表が。
 活動拠点として、「みんなの居場所」を平成19年に設置。町会・自治会と防犯活動協議会で運営。
 地域福祉保健計画は「あいの町太尾」として、連合、地区社協、民生委、福祉団体で委員会を。「ふれあい・支えあい・助けあい」として、支え合い祭り、災害時要援護者の見守り活動、大倉山夢街づくりなどを実施。
 地区社協では、高齢者、青少年、子育て支援、地域健康、ボランティアの部会と太尾ふれあいクラブで活動。具体的取り組み事例として、ふれあいクラブの高齢者への家事支援(有料)、元気づくりステーション事業(健康で生きがいある生活支援)を。今後の取り組みは、桜祭り開催と人材の確保(福祉会員制度導入H25年〜)挙げていた。

 総括として、村井氏は、両地域とも地域での各種団体が連携しており、関係者がやらされているのではなく、自分から進んで行っており、それを継続している。さらに、忙しくなって大変ではあるが、新しいことにチャレンジしており、多くの人に参加を促していることに感銘した、と語った。地区社協サイドからは、連携をするには、兼務となった方が、進め方としては早いと思っている、と語っていた。