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近隣の方も一緒に |
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「大和ではパラパラ。でも、ここは良い塩梅で」とは、応援に駆けつけた太鼓の「鼓鶴会」の大将。心配された梅雨明けの雨と涼しさ? 「今日はちょっと涼しすぎる?」「いいや、半纏を着せてもらって、ちょうどいいよ」と、おじいさん・おばあさん異口同音。スタッフの男性は黒、ボランティアでかけつけた秀英高校生(男子)は空色の半纏、そして女性スタッフは、艶やかな浴衣。
特別養護老人ホーム「相生荘」(社会福祉法人・雄飛会)の第18回納涼祭が、7月21日(土)午後行われた。高台の景勝地(新橋町1805)ともいえる素晴らしい環境。開所したのが平成7年5月。「その夏に、もう納涼祭を創めました」とは、相澤史人施設長(理事長)。11月(今年は10日)の「相生祭」と共に、利用者とその家族が楽しみにしている行事。通所・短期の介護を含め、100名近い利用者がスタッフの声かけと誘導で、談話室に集まる。今日はお孫さんも見えている。利用者の柔和な顔が、さらに綻びる。
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模擬店へようこそ! |
スイカ割りが始まる。「○○さん、どうですか?」「あっ、△△さんがやるって!」と、周りが元気付ける。2階が終わって3階を覗くと、ここでもスイカ。どなたかのお孫さん、スイカとごろごろ遊んでいる。これには利用者も手をたたいて大笑い。ついに「じいちゃん、僕が割ってあげる」と挑戦!そのしぐさに、いっぺんに空気が和む。ゆっくりいただく。「甘いね」「うん」・・・。皿の一切れがいつまでも残っているお婆ちゃん。「食べないんですか?」「同じ部屋に寝たきりの人がいて、食べさせてあげたい」・・・・。
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私も踊ります!と
相澤施設長 |
2階パブリックゾーンには、出店が用意。焼きそば・フランクフルト・コロッケ・やきとり・高校生担当の綿菓子(これは無料)・ヨーヨーなど、家族連れに人気だ。利用者を囲んでのひと時。「父が利用しています。今日は孫2人と」といって、そっと口元に飲み物を添える若いお母さん。小太鼓で雰囲気を盛り上げる男性。「母がここでお世話になりました。その恩返しのつもりで・・」とは、嬉しくなる言葉。
お神輿が練り歩いてきた。高校生が元気よく、お孫さんも担ぐ。通路の廊下はもとより、出られない方のために部屋の前まで行って、静かにとんとんと鼓をたたく。 みんなの前に、若い男性が顔をだすと、一斉に拍手が?「夜勤明けが終わって、すぐに駆けつけてくれたので、利用者さんも喜んでいます」 いいなあ、この雰囲気!
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僕が割ってあげるよ! |
最後は、中庭で盆踊り。「スタッフも手一杯で、踊り手が足りなく、ご近所から応援をいただきました」(相澤施設長)。お似合いですね!夕刻、風も無く雨もなく、ほど良い涼しさでスタート。出られる人はきちんと並んで見ています。鼓鶴会の子供さんの撥裁きも軽快に、炭坑節・泉区音頭・東京音頭などが続く。高校生が率先して輪の中へ。「昨年も来ました。お手伝いしたくて」。スタッフのカトリンさん「9月で1年です。ありがとうと言われると、うれしくて。初めて浴衣を着ましたが、気持ち良いですね」。こまめに利用者に話しかけている姿が印象的だ。 おみこしの練り歩き
こんな時間中でも、2階3階からはスタッフ同士の連絡がある。「**さんが起きました」「わかりました、すぐ行きます」。「聴くだけの参加者」にも心配りを忘れないスタッフに感謝。すべて終わって、順番に車椅子を押す浴衣姿・半纏姿のスタッフ。隣接する病院、富士が眺める景観、そして若い・安心のスタッフ。「恩返し・・・」という言葉が忘れられない。
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