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傾聴ボランティア・モモの傾聴ミニ講座
  傾聴って何?
まずは知ることから始めよう

;「14の心で聴くこと]と語る萩原代表  
 「14の心で聴くこと]と語る萩原代表
 
 季節が夏に逆戻りしたかのように気温の上がった初秋の10月9日、泉ふれあいホーム(泉区社会福祉協議会)で泉区ボランティアネットワーク主催による「傾聴ミニ講座」が開かれた。主に当会員で占められた受講者の多くは、すでにボランティアの経験がある方たちである。

 泉区ボラティアネットワークの江尻会長は冒頭の挨拶で「”傾聴”を理解し、もっと知りたいと思うきっかけにしていただきたい」と話し、今回の講師を務める「傾聴ボランティア モモ」の代表・萩原さんによる講座がスタートした。

以下は萩原さんの講義の抜粋。
  会員による模範演技を聴く
 
会員による模範演技を聴く

------「傾聴」という言葉は今でこそあちらこちらで耳にするようになりましたが、つい5~6年前まではあまり知られていませんでした。注目され始めたのはやはり3・11以降で、近年の老老介護の現実も後押しし、その必要性が取り上げられるようになった。

 「傾聴」とは、否定や忠告などしないで、「楽しい」「うれしい」「悲しい」「寂しい」「怒り」などの話に込められている感情を五感で感じ取りながら、その人に寄り添って14の心で聴くことです。14の心の中で最も重要なのが、「受容」と「共感」する心です。------

 ここでロールプレイングを交えながら、単なる”おしゃべり”と”傾聴”との違い、「受容」と「共感」を心に留めながら会話をすると、話し手の気持ちは自然と変わっていき、聴き手に強制されることもなく、自分自身で穏やかに結論を出していけるようになる、といった、心理的なプロセスについての説明がされた。
傾聴のミニ体験  
傾聴のミニ体験
 

 また、人によって「モノの捉え方、感じ方」はそれぞれ違うということを体験してもらうため、「だまし絵」や「七つの言葉」を使った簡単な「頭の体操」を楽しんだ。
 最も盛り上がったのは、受講者同志で話し手・聴き手の役割を交互に行うロールプレイング。聴き手が話し手に合わせて、タイミングの良い頷き、相づちをすることにより、話し手は安心感を持ち、一層会話が弾むのを実感できる。

 最後は「傾聴ボランティア モモ」の会員の方による体験談。その後の質疑応答では個人情報の「秘密保持」について受講者から質問があり、傾聴で語られた私的な情報は命に関わる場面を除き、口外しないことが原則であり、訪問先の施設と誓約書を取り交わすことになっているとの回答だった。
 
  受講者同志の傾聴体験は、どうでしたか
   受講者同志の傾聴体験は、どうでしたか

 「傾聴ボランティア モモ」では今までに6回の傾聴講座を開き、会員数が常時50名を下回らないよう、定期的にボランティアの養成に務めてきた。前回の講座で晴れて修了書を手にした6期生は16名。「傾聴」という行為は時に人の心の痛みも共有せざるを得ず、ストレスを感じる場面もあると思うが、「モモ」ではボランティア自身がそのようなストレスを抱えこまないよう、ひとりでは活動しない異にしている。約1時間の傾聴を終えた後は必ず仲間同志でその日に感じたこと、不安に思ったことなどを分かち合い、明るい前向きな気持ちで活動を続けられるように気を配っているそうである。

 今回の「ミニ講座」は2時間という短い枠組みの中で、様々な角度から傾聴を理解してもらおうと、工夫を凝らした盛り沢山な内容であったと感じる。
 「モモ」の徳増さんが朗読してくださった詩の一節が深く心に残った。「黙って私の話を聴いてください。助言や調整をしたりしないで。私の話が終わるまで聴いていてください。」  (UsA)